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リビルド部品・リサイクルパーツとは|純正部品・優良部品との違いと部品商の品ぞろえ

2026年10月6日

自動車の補修部品は、大きく純正部品、優良部品、リサイクルパーツ(リサイクル部品)に分かれ、リサイクルパーツはさらにリユース部品(中古部品)とリビルド部品(再生部品)に分かれます。得意先の工場から「優良部品って純正と何が違うの」「リビルトで大丈夫か」と聞かれたとき、言葉の意味があいまいなままだと、営業担当ごとに答えがばらつきます。この記事では、日本自動車部品協会、経済産業省「自動車補修部品産業未来ビジョン」、日本自動車リサイクル部品協議会、NGP日本自動車リサイクル事業協同組合、自動車リサイクル法の条文をもとに、部品の種類を定義から整理します。そのうえで、国の調査に出てくる地域部品商の取扱比率、整備工場への説明の仕方、部品商の品ぞろえの考え方を、部品商の経営者と営業責任者の方に向けてまとめます。

自動車補修部品の種類(純正部品・優良部品・リサイクルパーツ)

経済産業省の「自動車補修部品産業未来ビジョン」(平成24年1月策定、平成26年12月改訂)は、補修部品について「自動車メーカーのブランドで供給される“純正部品”、部品メーカーが独自ブランドで供給する“優良部品”がある」と書いています。新品については、看板を掲げているのが車の作り手か部品の作り手かで二つに分ける、というのが国の整理です。ここに、廃車などから外して再び使うリサイクルパーツが加わります。

種類誰のブランド・何から作るか定義の出典
純正部品自動車メーカーが自社のブランドと流通ルートで供給する補修用部品日本自動車部品協会、経済産業省ビジョン
第二純正部品純正部品と同程度の品質を確保しつつ低価格な部品(純正部品の一種)経済産業省ビジョン
優良部品部品メーカーが独自ブランドで供給する補修部品のうち、協会の推奨制度で推奨されたもの及び同等の品質を有するもの日本自動車部品協会
リユース部品(中古部品)使用済自動車から取り外し、分解等の手を加えず点検、清掃をして商品化した部品日本自動車リサイクル部品協議会
リビルド部品(再生部品)取り外した部品などをベースに、摩耗・劣化した構成部品を新品と交換し再組立、品質確認をした部品日本自動車リサイクル部品協議会、NGP

リサイクルパーツは、リユース部品とリビルド部品をまとめた呼び方です。日本自動車リサイクル部品協議会は「リサイクルパーツにはリユースパーツとリビルドパーツがあります」と説明し、NGP日本自動車リサイクル事業協同組合も「リサイクル部品とは、リユース部品とリビルト部品の総称です」としています。綴りは団体ごとに「リビルド」「リビルト」と揺れていますが、指す中身に違いはありません。

純正部品と優良部品の違い

日本自動車部品協会(JAPA)は、優良部品を次のように定義しています。「自動車メーカーが自社のブランドと流通ルートで供給する補修用部品を「純正部品」というのに対し、部品メーカーが独自ブランドで供給する補修部品で、日本自動車部品協会の「自動車優良部品推奨制度」により推奨されたもの及びそれらと同等の品質を有するものを優良部品といいます。」協会はこの推奨制度を昭和47年に始めており、推奨の基準には、保証期間の設定やPL保険などの保証責任の基準と、JISやISO、自動車メーカーの組付部品を作る部品メーカーの製品であることなどの品質の基準の両方が含まれます。

経済産業省ビジョンは、純正部品について「基本的に工場組付け部品であるOE部品と同じ」と書いています。また純正部品の中に、品質を保ちながら価格を抑えた「第二純正部品」があることにも触れています。保証の面では「優良部品を取り付けた自動車は、自動車メーカーの保証を受けることが出来ないが、優良部品そのものは、PL保険付保を前提に部品メーカーによる保証を第一義とし」とあり、保証の担い手が自動車メーカーか部品メーカーかで分かれます。

比較項目純正部品優良部品
ブランド自動車メーカー部品メーカーの独自ブランド
供給する流通ルート自動車メーカーの流通ルート部品メーカーから部品卸、地域部品商へ
中身の考え方基本的に工場組付けのOE部品と同じ協会の推奨制度で推奨されたもの及び同等の品質のもの
保証自動車メーカーの保証の対象取り付けた車は自動車メーカーの保証を受けられない。部品は部品メーカーの保証が第一義(PL保険付保が前提)

「社外品」という言葉は現場でよく使われますが、業界団体が定めた定義語ではありません。整備工場への説明では「優良部品(部品メーカーブランドの補修部品)」と言い、社外品は一般的な呼び方として補足する程度にしておくと、言葉の食い違いが起きにくくなります。

リビルド部品とリサイクルパーツの意味

リユース部品(中古部品)

日本自動車リサイクル部品協議会(JAPRA)の定義では、リユースパーツは「使用済自動車から利用できる部品を取り外し分解等の手を加えず、目視・現車・テスター等による点検を行い清掃・美化を施し商品化された再利用の部品」です。ばらさずに売り物へ仕上げる点で、次のリビルドと区別されます。

リビルド部品(再生部品)

同じくJAPRAの定義では、リビルドパーツは「使用済自動車から取り外した部品や修理の際に発生した交換部品等をベースに摩耗・劣化した構成部品を新品と交換、再組立しテスターを用いて品質確認を行い商品化された再生利用の部品」です。NGPも「使用済み部品を分解し、磨耗・劣化した部分を新品部品と交換して、再度組み立てて品質チェックを行った部品」と説明しています。ばらす、傷んだ中身を新品に替える、組み直す、検査する。この四つの工程がそろって初めてリビルドと呼べる、と読み取れます。

経済産業省ビジョンは、リビルト部品には「1~2 年に及ぶ保証期間が設定されていることが多い」と書く一方で、「分解・洗浄を行っただけで消耗品の交換を行っていないにも関わらずリビルト部品と称する部品などが流通しているとの指摘がある」とも記しています。仕入れ先を選ぶ際は、どこまで中身を入れ替えたか、どんな検査をしたか、保証は何年かを確かめておけば、得意先にも安心して勧められます。

リビルド部品とは(定義の要約)

リビルド部品(リビルト部品、再生部品)とは、廃車から外したものや修理で出た交換済みの品を土台に、すり減ったり劣化したりした中身を新品へ入れ替え、組み直して試験機などで検査した部品です。日本自動車リサイクル部品協議会とNGP日本自動車リサイクル事業協同組合が、ほぼ同じ言葉で説明しています。ばらさずに点検と清掃だけで売り物にする中古品(リユース部品)と合わせ、リサイクルパーツと総称されます。経済産業省のビジョンは、保証が1〜2年付くことが多いと書く一方で、消耗品を替えていないのにリビルトを名乗る品が出回っているという指摘にも触れています。

自動車リサイクル法とリサイクル部品

使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法、平成14年法律第87号)は、「リサイクル部品」という言葉そのものを定義していません。ただ、第2条第9項は「再資源化」を「使用済自動車、解体自動車又は特定再資源化物品の全部又は一部を原材料又は部品その他製品の一部として利用することができる状態にする行為」と定めており、部品として再び使える状態にすることも再資源化に含まれます。JAPRAによると、自動車リサイクル部品はグリーン購入法の指定品目にもなっています。

地域部品商の部品の取扱比率(2013年度の国の調査)

国のビジョンは、メーカー以外のブランド品がどう流れるかについて「一次卸である部品卸販売会社から、二次卸である地域部品商を介して、整備専業者、カー用品専門店、ガソリンスタンド、ホームセンター等量販店へ流通するのが一般的」と書いています。その中で地場の卸が担う仕事は「部販・共販から仕入れる純正部品や部品卸販売会社より仕入れる優良部品の整備専業者への配送と、整備専業者からの発注に応じた部品の品番・価格検索」とされています。

同じ文書には、2013年度に121社が答えた調査をもとに、地場の卸が扱う品の内訳が金額ベースで示されています。

部品の種類取扱比率(金額ベース)
純正部品49.4%
優良部品32.3%
第二純正部品8.4%
リビルト部品2.2%
リユース部品1.8%
その他5.9%

当時は売上のおよそ半分を純正が占め、優良部品が約3分の1、再生品と中古品は足しても4.0%にとどまっていました。2013年度は今から10年以上前なので、いまの比率とは違っている可能性があります。自社の比率と比べる場合は、時点の違いを踏まえて目安として扱ってください。

整備工場への純正部品・優良部品・リビルド部品の説明の仕方

工場の側は、最後に車の持ち主へ選択肢を説明する立場にあります。卸の営業が意味と保証の差を手短に伝えられれば、工場は見積に松竹梅をつけやすくなります。話す順番は、何物か、誰が保証するか、どんなときに選ぶか、の三段にそろえると比べやすくなります。

部品整備工場への説明の例向いている場面の例
純正部品自動車メーカーのブランドで出ている部品です。基本的に、新車の組立てで付いていたものと同じです新車保証が残っている車や、お客様が純正を望むときに選ばれます
優良部品部品メーカーが自社ブランドで出す補修部品です。保証は部品メーカーが持ち、取り付けた車は自動車メーカーの保証から外れます保証期間を過ぎた車で、修理代を抑えたいときに提案しやすくなります
リビルド部品外した部品をばらし、傷んだ中の部品を新品に替えて組み直し、検査を通した再生品です値の張る機能部品の交換で、価格と保証の釣り合いを取りたいときに向きます
リユース部品廃車から外したものを、ばらさずに点検して清掃した中古品です外装の交換などで、出費をできるだけ小さくしたいときに使われます

右端の列は一例にすぎず、実際には車の傷み具合や保証の残り、持ち主の希望で選び方が変わります。メーカー保証の期間中の車に優良部品を付けると、その車はメーカー保証を受けられなくなる、という点は経済産業省ビジョンにも書かれているので、整備工場から聞かれたときは必ず伝えてください。

部品商の品ぞろえの考え方

卸が売っているのは品物だけでなく、型式や類別に合う一点を見つけ出す目利きと、その日のうちに届ける足でもあります。棚の中身を考えるときは、何をどれだけ持つかに加え、得意先が欲しい品をすぐ調べられる状態かどうかも見ておきたいところです。

  • 車検や一般整備で継続的に動く汎用部品は、整備工場の棚に置く預託在庫(常備部品)の候補になる
  • 同じ部位で純正と優良部品の両方を用意できると、整備工場はお客様に価格の選択肢を示せる
  • リビルド部品は、構成部品の交換と品質確認の中身、保証の条件を確かめた仕入先から扱う
  • 車種ごとの特注品は棚に置かず、都度の取り寄せで受ける

日本カーネットのカーネット部品検索システムでは、整備工場が型式指定番号と類別区分番号、または車両型式で検索し、部品の品名、品番、メーカー、棚番、在庫数、希望価格を一覧で確認できます。棚に無い部品は「注文リストへ」や「問合せ項目の作成」から依頼できるので、常備する部品と取り寄せる部品の線引きを、取引先と共有しやすくなります。

部品商が今やること

  1. 社内の用語を統一する。営業も配達員も事務も、同じ言い回しで種類の違いを口にできるよう、短い勉強会を開く
  2. 自社の取扱比率を部品の種類別に出し、2013年度の国の調査の比率と並べて、自社の品ぞろえの偏りを確かめる
  3. 再生品の仕入れ先ごとに、何を入れ替えているか、保証は何年かを聞き取り、一覧表にしておく
  4. 整備工場向けに、純正部品、優良部品、リビルド部品、リユース部品の違いと保証を1枚にまとめた説明資料を用意する
  5. よく動く汎用部品は常備部品モデルで取引先の棚に置き、配達を減らす

部品商という業態の全体像は部品商とは、車の使われ方の変化と部品需要の関係は平均車齢と部品需要やEV化が部品商に与える影響で扱っています。品ぞろえを見直すときの取引先づくりは部品商の新規開拓も参考にしてください。品ぞろえや部品検索システムのご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。

よくある質問

優良部品とは何ですか?
日本自動車部品協会の定義では、部品メーカーが独自ブランドで供給する補修部品で、協会の「自動車優良部品推奨制度」により推奨されたもの及びそれらと同等の品質を有するものです。自動車メーカーのブランドで供給される純正部品と対になる言葉です。
純正部品と優良部品の違いは何ですか?
ブランドと保証の担い手が違います。純正部品は自動車メーカーのブランドで、基本的に工場組付けのOE部品と同じものです。優良部品は部品メーカーのブランドで、部品メーカーの保証が第一義です。経済産業省のビジョンによると、優良部品を取り付けた車は自動車メーカーの保証を受けられません。
リビルド部品とリサイクルパーツは同じものですか?
リビルド部品はリサイクルパーツの一種です。リサイクルパーツ(リサイクル部品)は、リユース部品(中古部品)とリビルド部品(再生部品)の総称と、日本自動車リサイクル部品協議会やNGPが説明しています。
リビルド部品とリユース部品の違いは何ですか?
分解して構成部品を交換するかどうかです。リビルド部品は分解し、摩耗・劣化した構成部品を新品と交換して再組立し、品質確認をした部品です。リユース部品は分解等の手を加えず、点検と清掃をして商品化した部品です。
リビルトとリビルド、どちらの表記が正しいですか?
どちらも使われています。日本自動車リサイクル部品協議会は「リビルドパーツ」、NGPと経済産業省のビジョンは「リビルト部品」と書いており、指すものは同じです。

出典・参考資料

記載内容は2026年10月6日時点で公表資料を確認したものです。統計は各機関の最新公表値で、今後更新されることがあります。

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